The die is cast.
『ノーブルチルドレンの断罪』のプチ情報
2012-05-09 Wed 19:00
皆様、『ノーブルチルドレンの断罪』は楽しんで頂けましたでしょうか。

ノーブルチルドレンの断罪 (メディアワークス文庫 あ 3-8)ノーブルチルドレンの断罪 (メディアワークス文庫 あ 3-8)
(2012/04/25)
綾崎 隼

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間に『INNOCENT DESPERADO』の発売を挟んだため、8ヶ月振りの刊行でしたが、その期間に多くの方に読んで頂いたようで、『断罪』はシリーズ中、最高の初版部数でした。
シリーズの途中で部数が上がったのは初めての経験でしたし、大変嬉しかったのですが、逆にちゃんと売れてくれるだろうかという不安もありました。
しかし、心配は杞憂だったようで、『告別』に続き、『断罪』も10日ほどで重版をかけて頂ける運びとなりました。
ご購入して下さった皆様、そして、知人友人にお薦めして下さった皆様、本当にありがとうございました!

ちなみに、何度か「重版って何ですか?」と質問されたので説明しますと。
初版が売れて在庫が少なくなった時に、再び本を刷ることです。

作家の収入源は幾つかありますが、メインは印税や原稿料となります。
印税は本を出した時に刷った部数に応じて頂けるものなので、新刊を発売するとドカッと入るわけですが、その後、重版がかかる度に、部数に応じて再び受け取れます。
つまり重版というのは、実売の証明であると同時に、僕らの収入も増加させてくれるものなのです。
作家も、担当編集も、出版社も、皆が嬉しい。それが重版です。
本当に、1冊の本を買って下さる読者の皆様に感謝です。



発売から2週間ほど経ちましたので、今回も本編のネタバレにならない程度に諸々、書いてみたいと思います。



1:表紙と口絵

本作もまた、涙が出るくらいに美しい装画をワカマツカオリ様に描いて頂きました。
コチラの記事でワカマツさんが、『断罪』について触れて下さっています。

基本的にイラストに関しては、ワカマツさんと担当の三木さんにお任せしているのですが、今回は表紙に歩夢を描いて欲しいとリクエストしていました。
<ノーブルチルドレン>を吐季、緑葉、麗羅、歩夢の4人を指す言葉として使っているので、全員が一度は表紙に登場して欲しかったからです。
歩夢&吐季なのか、歩夢&緑葉なのかは、僕もラフを受け取るまでのお楽しみでした。

ワカマツさんのイラストには毎回、様々な趣向が凝らされているわけですが、今回も表紙と口絵が連動しています。
これから手にされる方もいると思うので詳しくは書きませんが、<表紙の1秒後の風景が口絵>となっています。

本当に美しくて、吐血するかと思いました。



2:章扉

本作でも6枚の章扉を描き下ろして頂いております。
メイン4人にプラスして、重要な脇役である2人のデザインも拝見出来て感無量でした。

特に第二話のイラストに関しては、百聞は一見に如かず的な意味でも、物語を強く補強して下さっていて、感謝の気持ちでいっぱいです。

あと、個人的に笑ったのは、『INNOCENT DESPERADO』の表紙でもそうだったんですが。
今回もまた、偶然にも僕が骨折したのと同じ個所を抑えている女の子がいまして……。
秋赤音さんも、ワカマツさんも、何でそんなに右腕を抑えたがるの……!と思いました。

そんなわけで。
最終巻が待てないあなたは、こちらを眺めつつ待ったら良いと思います!

ワカマツカオリ作品集 KAORI WAKAMATSU ART BOOKワカマツカオリ作品集 KAORI WAKAMATSU ART BOOK
(2011/08/11)
ワカマツカオリ

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3:他シリーズとのリンク

ノーブルチルドレンシリーズは、『永遠虹路』、『吐息雪色』との関連性が濃い物語です。
本作では脇役の七虹や雪蛍ですが、上記2作で彼女たちの人生を知ることが出来ますので、最終巻の前に読んで頂けると、さらにノーブルを楽しんで頂けるかもしれません。
(逆に哀しくなる可能性もありますが……)

永遠虹路 (メディアワークス文庫)永遠虹路 (メディアワークス文庫)
(2010/07/24)
綾崎 隼

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吐息雪色 (メディアワークス文庫)吐息雪色 (メディアワークス文庫)
(2010/11/25)
綾崎 隼

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結末を予想しながら本シリーズを楽しんで頂きたいと思っているのですが。
『蒼空時雨』では、29歳になった吐季が少しだけ登場しています。
こちらを読んでも結末は分かるようになっていませんが、興味のある方はぜひ。
(吐季や七虹が第五話に顔を出しています)

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(2010/01/25)
綾崎 隼

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4:『断罪』の舞台

本作では、舞原本家、千桜本家が舞台として登場します。

舞原本家は、昨年末に見てきた横浜の洋館からイメージを膨らませています。
こちらの山手西洋館です。
3、4時間かけて、作家仲間の有間カオルさんと10件ほどの洋館を巡ったのですが、取材という要素を抜きにしても大変楽しくて。
横浜という街が素敵なこともあるかもしれませんが、散歩コースとしても、デートコースとしてもお薦めかもです。
乙女坂などというキュンキュンする名前の坂もありましたよ。
カオルさんと一緒でなければ、絶対に登れなかったけれども……。


千桜本家は舞原と対照的な日本家屋です。
昨年、作家の支倉さんと一緒に訪れた豪農の館が、イメージに近いものでした。
コチラの記事で、写真などを掲載しています。



5:ノーブルチルドレンの愛情

ノーブルは次が最終巻となります。
『赤毛のアン』シリーズが大好きだったこともあり、最終巻には『愛情』というタイトルをつけたいと初めから思っていました。
売り上げが悪ければ3巻で完結させるつもりだったので、その場合は『断罪』を出さずに、分厚い『愛情』が発売される予定でしたが、読者の皆様のお陰で望んだ冊数を出版出来ることになりました。

ありがたいことに、もっと吐季と緑葉の物語を続けて欲しいという声も頂きます。
書けば書くほど愛着が増していくため、僕自身ももっと書きたいという気持ちになっています。
しかし……。
僕は初めから最後まできちんと設計図を作ってからでないと小説を書けないタイプなため、既に手遅れなのです。

ノーブルチルドレンは続きを書けるような終わり方にはなりません。
『愛情』にて、完膚無きまでに完結させる予定です。

現在、執筆も佳境に差しかかっています。
(右腕を骨折してなきゃ、本当はとっくに完成していたはずですが……)
それほどお待たせせずに発売されると思いますので。
どうか高貴な子どもたちの残酷な物語を、最後まで追って頂ければと思います。



それでは。
『ノーブルチルドレンの断罪』にまつわるエトセトラはこの辺りで。


先月末、ここ一年ほどの間にファンレターを送って下さった方にお礼状を発送しました。
住所や名前が書かれていない方も多く(具体的には10名ほど)、そういった方には送れなかったのですが、来年も春先にお礼状を作りたいと思っておりますので、もしも今後送って下さる方は、差し支えなければ住所や名前を明記して頂けると嬉しいです。

次回の更新では、ファンレターなどで頂いていた質問に答える予定です。
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