The die is cast.
僕らに必要な女子力。
2012-07-06 Fri 00:00
ツイッターで「女子力、女子力」と言ってたら、「何でそんなに女子力を上げようとしているんですか?」と尋ねられました。
答えは簡単で、僕は一人称で小説を書くことが多いわけなんですが、時折、女性を主人公にすることがあるからです。

かつて『吐息雪色』という28歳OLが主人公の小説を書きました。
佳帆の心情を書くのにとても苦労をして、執筆中、女性作家の書いた純文学を何冊か読んで、頭を女子脳にするなど、自分なりの工夫をしていました。
『吐息雪色』の制作が思った以上に難航したこともあり、もう当分、女性主人公のお話を書くのはやめようと思ったほどでした。
(ノーブルも半分は女性視点ですが、緑葉はナチュラルに痛い子なので、逆に書きやすかったりします)

吐息雪色 (メディアワークス文庫)吐息雪色 (メディアワークス文庫)
(2010/11/25)
綾崎 隼

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同期作家には女性が何人かいます。
東京に行く度に遊びに連れて行ってもらうのですが、皆さんの女子力の高さに感心しきりです。
しかし、一番女子力が高いのは何故かサイトーマサト君だったりもすることが最近発覚しました。

ご存じない方のためにサイトー君がどんな方かを紹介すると。
僕が骨折したせいで、沖縄旅行を計画することになった人です。
あと、美奈川護女史がカニを食べたくなったら、黙ってカニのお店を手配しなければならない人です。
加えて、皆が飲みたくなったら、シャレオツなお店を予約して幹事にならなければならない人です。
ツイッター上では同期の女子たちに、サイフーマゾトなどと呼ばれていることもありますが、決してイジメではなく、相撲界で言うところの<カワイガリ>です。

弱肉強食のこの世界。
旅行計画も、飛行機の手配も、宿の手配も、一人で計画するのは大変だろうけど。
「まあ、今回もサイトー君に任せて良いよね。だって、一番売れているんだから!」
という理屈がまかり通るのであります。
恐ろしい話です。

そんなサイトーマサト先生は今月新刊が発売です。
彼の印税は<僕らの創作の肥やし>になるので、興味のある方はぜひに!

彼女(アイドル)はつっこまれるのが好き! (電撃文庫)彼女(アイドル)はつっこまれるのが好き! (電撃文庫)
(2010/07/10)
サイトー マサト

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大分、話がそれました。
女子力の話でした。

某月某日。
と言うか、舞台『蒼空時雨』チャリティイベントの翌日。

いつものように、
「サイトー君。翌日は東京で遊びたいので、良きように計画を立ててくれたまへ」
と打診したところ。

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スカイツリーに行くことになりました。

サイトー君は女子力が高いので。
スカイツリータウンのプラネタリウムに連れて行ってくれました。
RADWIMPS的に言うと、満天の空に君の声が響いても良いような綺麗な夜でした。


仕事で日中は参加出来ず、
「プラネタリウムが見たかった!」
と、延々恨み節を連ねていた菱田愛日様に、「お薦めは4Fである」と言われたのですが。
確かに、4Fが一番楽しかったし、このフロアの散策によって新作のアイデアまで生まれました。
色んな場所に行ってみるって、とても大事です。



スカイツリータウンを満喫した後、日中の仕事を終えた兼業作家さんたちと合流しました。
そして、美奈川護女史が(今日も)カニを所望していたため、次なるお店に移動しました。

お店の名前は覚えていないのですが、都庁近くにあった地上50階くらいのお店に案内されました。
女子力の高いサイトー君(「美しい魔闘家鈴木」的なニュアンスで)は、
「この高さから街と夕陽を眺めつつのディナーはロマンチックでしょう?」
的な演出を狙っていたと思われますが、カニに夢中で誰も夕陽を見ていませんでした。

あと、自分の手を汚したくないという理由で、サイトー君は女の子たちにカニの解体を命じられていました。
しかし、彼はあろうことか先輩の特権を振りかざし、どう考えても僕らより売れっ子の後輩、和ヶ原さんに解体させていました。

前言撤回。
どうやらこの世界はあんまり弱肉強食でもない模様です。

ドラフィル!―竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄 (メディアワークス文庫)ドラフィル!―竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄 (メディアワークス文庫)
(2012/03/24)
美奈川 護

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(2011/02/10)
和ヶ原 聡司

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カニを食べ終えた頃、ようやく仕事を終えた菱田愛日(以下、まなびー)様が新宿にやって来ました。

合流の道中。
酔った有間カオル姉さんが、笑って皆に手を振りながら、赤信号に突っ込んで車に轢かれそうにもなっていたけれど、隣に美奈っちがいたお陰で、カオルさんは九死に一生を得ていました。
危うく姉さんは自作の主人公になるところでした。

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(2010/03)
有間 カオル

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そんなこんながありつつ、ようやく我々はまなびーと合流しました。

アパレルブランドの店長である彼女は2週間ほど休日がない状態で、恐ろしい荒み方をしていたのですが、そこは女子力の高いサイトー君です。
「俺、行きたかった店があるんです」
と、言いながら連れて行ってくれたのは……。

『絵本の国のアリス』というスーパー女子力の高い店でした。

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メニューを開くと、こんなことになっているお店です。

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お通しじゃなく、「チャーム」にバゲットが運ばれてくるのです。
店内では様々な女子会が開催されており、少数のカップルもいましたが、男子が2人以上いたのは我々のグループだけでした。

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僕は「永遠のアリス」なるカクテルを頼んだのですが、
皆が頼んだカクテルの中には、光るカクテルもありました。
これ、どんな構造になっているんでしょう。

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確認を取ったところ、店内は撮影可なのだそうです。

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女子力が高い(ので今月『TOKYO GIRL'S LIFE ~絶対に失恋しない唯一の方法~』という新作を発表する)まなびーが頼んだピザがこちら。

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店員さんがアリスの格好をしているのですが。
映画の楽曲を歌いながらサラダを混ぜてくれたり、
ピザを持ってきた時も、
「これで処刑して食べて下さいね」
なんて小粋な一言が添えられていて。

かつてスピッツは、
「愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ」
と歌いましたが、僕は、
「サイトー君についていくだけで女子力が上がる気がしたよ」
と思いました。
多分、皆も思っていました。

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スイーツを食しているうちに、時刻も深夜になりました。
僕はグリニッジ標準時のイングランドスタイルで生活している(欧州リーグを観るため)ので、だんだんEUROが気になり始めました。
この日は4人ほど女性がいて、全員がツイッターをやっていたので、酔っていた僕はある夢を話しました。
それは、ずっと胸に抱えていた大切な夢でした。


女性の皆さんに、ツイッター上でサッカーの会話をして欲しい。
僕のTL(ツイッターの画面)をサッカーの話題で満たして欲しい。

具体的には、
「私、ポルトガルはクリロナじゃなくて、ラウール・メイレレスに注目しているんです」
「え、むしろ今回はウクライナの至宝、シェフチェンコに憂愁の美を飾って欲しくない?」
「いいえ。むしろ、カテナチオを捨てたイタリア代表のアタッキングサードでのアイデアにこそ注目するべきよ」
「ロッベンは持ち過ぎだから禿げるのかしら?」
みたいな会話が流れるTLを観たいんです!

と、酔った勢いで力説したところ。
「綾崎は黙れ」と、まなびーに一蹴されたりもしたけれど、私は元気です。

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(2010/01/25)
菱田 愛日

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そんなこんなで。
一日中遊び歩いて、我々はほんのちょっぴり女子力をアップさせました。
こうやって経験値を重ねていくことで、作家は成長していくのでしょう。
切磋琢磨する飲み会が、原稿に磨きをかけていくのでしょう。
(主に締め切り的な意味で)本当はこの場にいてはいけなかった方もいますが、作家には締め切りよりも守らなければならないものがあるかもしれないし、ないかもしれないのです。




最後に。
この日の別れ際、蝉川タカマル様に肩をポンと叩かれました。
蝉川さんは何だか慈愛に満ちた顔をしていて、
「サッカーの話をしている綾崎さんは気持ち悪くて好感度が上がりました」
そんな言葉を残して改札の向こうへ消えて行きました。



……あんちゃん、なんで僕の女子力すぐ死んでしまうん?

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(2011/02/10)
蝉川 タカマル

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